マダニ予防してますか?
[2017年05月25日]
こんにちは。獣医師の大明です。
みなさんはマダニに噛まれたことはありませんか?
実はマダニは犬や猫だけでなく人間にも寄生し血を吸います。そして怖いことにその吸血時に、マダニが媒介する感染症にかかるおそれがあるのです。
重症熱性血小板減少症、通称SFTSはマダニが媒介するウイルスによる感染症の一つで、国内では死亡者も出るなど非常に怖い病気です。
潜伏期間は6~14日で、症状は発熱や嘔吐・下痢などの消化器症状がみられ、血液検査では病名の通り血小板の減少が見られたり肝酵素値の上昇も見られます。
有効な治療法やワクチンも開発されておらず、対症療法しかないとされています。
犬・猫は、このウイルスへの感染によりSFTSを発症するかはよくわかっていませんが、今のところ発症しないと考えられています。
すべてのマダニがこのウイルスを持っているわけではありませんが、SFTSへの対策としてはマダニに噛まれないようにすることが大切です。
マダニは草むらなどに潜んでいて、人や動物が通ると飛びついて、血の吸いやすいところに移動して吸血を始めます。なので、山歩きのときや草むらに入るときは長袖長ズボン、帽子を着用するようにしなるべく肌を出さないようにすることが大切です。
また散歩のときなどに犬に付いたマダニが人へと移り吸血することもありえるので、散歩後にマダニが付いていないかチェックしてあげることが大切です。特に被毛の薄い目や鼻・耳などの顔周りを重点的に確認してあげてください。
また、犬・猫にもマダニが媒介する感染症があるため、定期的にマダニの駆除薬を使うことも大切です。仮にマダニが付着していても感染が起きる前にお薬が駆除してくれます。
マダニ予防でわからないことがあれば気軽にご質問ください。
先日、西宮の山に行ってきました。こんな場所にマダニたちは住んでいるんですかね。
私はしっかりマダニ対策してから行きました。
みなさんもこれらからの山歩きが楽しい季節は、熱中症対策とともにマダニ対策も十分行ってください。
大明